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2018年8月11日土曜日

千葉・館山:館山恐怖倶楽部 臨怪荘


お化け屋敷プロデューサー・五味弘文さんのお化け屋敷を色々行っているわたしが、五味さんの最高峰と崇めるお化け屋敷がこの「館山恐怖倶楽部 臨怪荘」。もう本当にすごい!

まずは、ストーリーの紹介です。

時は戦国時代、武家が乱立する安房の国(南房総)では、里見氏が勢力を伸ばし、海を隔てた北条氏との戦いを繰り広げていた。
そんなある日、傷だらけの武士が館山の海岸に流れ着く。武士は村人から手厚く保護を受けたが、反勢力の密偵と恐れた領主は処刑を命じる。一突、二突、村人の不得手な槍に肉を裂かれ苦しみ、のたうち回る武士。怨念は返り血と共に吹き出し、七突、八突目に「一度は救っておきながら、末代まで呪ってやる…」との低い言葉を残して武士はこの世を去った。村人は、呪いを恐れて、武士を厚く葬った。

それから数百年もの月日が経ったある日、1人の男が犬を散歩していると、石積みに鼻を突っ込んだ犬が、タヌキに鼻を咬まれた。異変はその夜から始まった。化物のような様相で犬は飼い主を襲ったのである。急速に熱や頭痛にうなされる男。汗やよだれが流れ始め、やがて幻覚に苛まれる。実は、タヌキに鼻をかまれた犬から男へと、狂犬病のウイルスが感染していたのだった。

惨劇は、夜中の臨海学校の合宿所で起こった。その夜は、臨海学校の最後の夜だった。
狂犬病によって激しい強迫観念に取り憑かれた男は、精神錯乱に陥り、包丁手にとって合宿所へと乗り込んでいったのだ。男は犬のうなり声のようなものを発しながら、逃げ惑う学生たちを追い回し、8人の学生を次々と殺害していった。8人を殺した男は、やがて痙攣を起こして昏睡状態に入り、この悪夢の夜のうちに死んでしまった。

この惨劇の後、この地域ではある噂が囁かれるようになった。
これは、数百年前に村人たちによって殺された武士の怨霊の仕業ではないか。
なぜなら、凶行に及んだ男の飼い犬が首を突っ込んだのは、その武士の墓だったからである。武士の怨念が犬から飼い主へと乗り移り、その男を使って村人への復讐を遂げたのではないか、と。
さらに、恐ろしい出来事はそれで終わったわけではなかった。
今では、その合宿所に殺された8人の霊が現れると言うのだ。
8人の霊は、武士の負った8つの痛みから生まれた怨念となって、ここを訪れる者に祟りをもたらしているのかもしれない…。

このお化け屋敷の特徴は、とにかく大きくて長い(約20分)こと!通常のお化け屋敷の狭さって、実は安心感に繋がるんだな、ということが実感できると思います。ガラーーーンとしたところを歩かされるのって、かなり怖い。

なんでこんなに大きいかというと、もともと本当に臨海学校として使われていた施設なんだそう。なので、入り口からお風呂場、食堂にいたるまでそのまま使われているのですが、やっぱりリアルに勝るものはないな、と思います。

そして、その空間に、これでもかというくらい詰め込まれた、五味さんの仕掛けたち。本当にたくさんあって、めちゃくちゃ豪華。わたしは、勝手に集大成と呼んでいますが、とにかくもう感動するくらいの豪華さです。

仕掛けたちだけでも、もう本当に行く価値があると思いますが、わたしが仕掛け以上にオススメするのが、鉄格子の部屋。鉄格子が張り巡らされた部屋で、お化けから逃げるところは、もう多分数年はどのお化け屋敷も超えられないんじゃないかってくらい最高の演出です。

東京から片道2時間だし、まわりにはなにもないけど、お化け屋敷好きなら、もうとにかく本当に行ってほしい。ここを見ないで、お化け屋敷のことを語らないでほしい。そのくらい最高のお化け屋敷です。毎年お化け屋敷のために北海道から沖縄まで行っちゃうわたしが保証します。お願いだから行って!


お化け屋敷レーダーチャート
ストーリー:★★☆☆
演出:★★★★★
エンタメ:★★★★★
芸術性:★★★★★
再訪可能性:★★★

お化け屋敷プロフィール
名前:館山恐怖倶楽部 臨怪荘
住所:千葉県館山市波佐間153(館山シーサイドビレッジ内)
営業時間:予約制
最寄り駅:休暇村館山前(バス)
入場料:大人 1,300円、小人 800円

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